| PA用のオーディオ | 
        作成日:2012/03/31、最終改訂日:2012/03/31 | 
       
      
         
        §PA-51:SX3040 
 
          ベリンガー(BEHRINGER)のエンハンサー、SX3040です。 
           
          この SX3040 は、「SONIC EXCITER」となっており、低価格のSU9920は「Sonic Ultramize」という名前になっている。 なにが違うのだろう??? 
           
           
          曲作りとか、演奏とかをする人は別として、単に個人のオーディオ趣味(CDを聞くのが目的)で、こんなのを使う人って、少ないんだろうな。。。という気がする。 
           
           	
           
          ■ステレオサウンドエンハンスメントプロセッサー ■入力端子:XLR×2、TRSフォン×2 ■出力端子:XLR×2、TRSフォン×2 ■周波数特性:10Hz〜120kHz ■S/N比:90dB ■THD+ノイズ比:0.005% 
          ■最大出力:+22dBu 
          ■寸法:48.2W×4.5H×21.7Dcm 
          ■重量:2.2kg 
           
          2ch(RとL)で、つまみが、各6つある。 
           
          【BASS PROCESSOR】 周波数選択型コンプレッサー 
           ・DRIVE:低音の厚み、ボリューム感を調節 
           ・TUNE:カットオフ周波数調節:50〜160Hz 
           ・MIX:処理後の低音信号のミックスする割合を調節 
           
          【SONIC EXCITER】 ハーモニック高音エキサイター 
           ・TUNE:エキサイターが動作するカットオフ周波数を1.3kHz〜10kHz間で調節 
           ・HARMONICS:高音の増幅量を調節 
           ・MIX:処理後の高音信号のミックスする割合を調節 
           
          詳しいことはわからないけど、低音は「コンプレッサー」で増やすことが出来、 
          高音は「倍音を作り出して、元の音に加える」ことで、増やすことが出来る仕組みのようです。 
          そして、イコライザーで音を増強すると歪みが出るけど、これを使うと、歪みが気にならないということらしい。 
           
          使ってみると、面白い! 
          めいっぱい補正すると、かなり強烈な補正が掛かる。 
           
          どれくらいの補正が出来るか、DEQ2496のディスプレイを使って、一応、確認しておくことにする。 (黄色は、ツマミの位置) 
           
           	
           
          パソコンから、ピンクノイズを出して、UCA222(アナログ経由)で、SX3040に入れる。 
          (音量は、-50dB程度にしておく) 
          そこからの出力を、DEQ2496に入れて、増幅具合をチェック。 
           
          まずは、補正を掛けていない状態(IN/OUTのランプが「赤」)でのピンクノイズ。 
          周波数特性がフラットになっている。 
           
           	
           
          補正のツマミを「最小/min」にして、補正ON(IN/OUTのランプが「青」) 
          補正OFFと、ほとんど、変わらない。 
           
          この状態から、ツマミを触って、「音」の調整していくと、なにが変化していくか? 
          チェックしてみることにする。 
           
          −*− 
           
          まずは、低音側の 【BASS PROCESSOR】周波数選択型コンプレッサー 
           
          
           	
           
          DRIVE(低音の厚み、ボリューム感を調節)を最大(max) 
          MIX(処理後の低音信号のミックスする割合を調節)を最大(max) 
          にして、TUNE(カットオフ周波数調節:50〜160Hz)を変化させていく。 
           
          まずは、TUNE(カットオフ周波数)ツマミを、一番左「min」側にする。 
          100Hz以下の低域は、-22dB〜-30dBになる。 20dB以上増幅されたことになる。 
          そして、全体の音の大きさを為だろうか、400Hzあたりのレベルが 5dBほど下がる。 
           
          スピーカーでほとんど音にならないであろう 20Hzとかを、これだけ増幅して、大丈夫なんだろうか・・・と思わないでもない。 
           
          
           	
           
          TUNEツマミを、真ん中にする。 
          630Hzを中心として、500Hz〜1kHzあたりのレベルが下がり、それよりも低い音は増幅される。 
           
          
           	
           
          TUNEツマミを、右(max)側にする。 
          1.25kHzあたりを中心にレベルが下がり、800Hzあたりよりも低い音は増幅される。 
           
           
          
           	
           
          今度は、DRIVE(低音の厚み、ボリューム感を調節)と、MIX(処理後の低音信号のミックスする割合を調節)の違いを確認しておくことにする。 
           
          まずは、DRIVEツマミを真ん中、MIXツマミを右(max)側 
           
          
           	
 
          
           
          今度は、DRIVEツマミを右(max)側、MIXツマミを真ん中。 
           
          音質(音色)的には、違うんだろうけど、音量的には、どっちも同じような感じ。 
           
          −*− 
           
          今度は、高域側の 【SONIC EXCITER】 ハーモニック高音エキサイター 
           
          低域側の「BASS PROCESSOR」のツマミを最小にしておいて、高域側の「SONIC EXCITER」のツマミを変化させてみる。 
           
          
           	
 
          
           
          HARMONICS(高音の増幅量)と、MIX(処理後の高音信号のミックスする割合)を最大にしておく。 
          そして、TUNE(エキサイターが動作するカットオフ周波数、1.3kHz〜10kHz)を調整する 
           
          まずは、TUNEツマミを一番左(min)側。 
          「min」というと、補正が最小になるイメージがあるけど、そうではなく、「低い周波数から、より広域的に補正を行う」という扱いになる。 
           
          400Hzあたりから、レベルが上がりだし、1kHz〜5kHzが +10dB、それ以上の高い音はさらにレベルが上がる。 
          単純に音が増幅されるのではなく、倍音成分もプラスされているはず。 
           
           	
 
          
           
          TUNEツマミを真ん中にした場合。 
          5kHzあたりまでは、ほとんど影響を受けなくなる。 
           
           	
 
          
           
          TUNEツマミを、一番右(max)側にすると、こんな具合。 
           
          5kHz〜8KHzあたりのレベルが下がり、10kHzあたりよりも高い音だけでレベルが上がっている。 
          実際には、高い音を増幅させているのではなく、3kHzとか、6kHzとかの音の倍音成分が、元の音にプラスされているハズ。 
           
          なんか、min と maxの扱いに違和感がある。 
          (素人的に、Low と High のほうが良いような気がする) 
           
          −*− 
           
          最後に・・・・両方を、同時に掛けると、どうなるか 
           
           	
 
          
           
          補正のかかる周波数帯が最大になるようにしてみた。 
           
          オリジナルが、-50dBのピンクノイズなのですが、すべての周波数帯で、レベルが変化しているのがわかる。 すさまじい補正が掛かっている。 
           
          トンネルの中を歩いていて、横をトラックが通過していくような感じ。 
          迫力満点というか、スピーカーに凄い負担が掛かるというか、なんというか・・・。 
          ともかく、オリジナルの「ピンクレベル」の音とは、まったく違う音になる。 
           
           
          このエンハンサーで補正された低音の迫力は、倍音の多い高音の明瞭感は、グライコ(DEQ2496)などでは、絶対に作り出せない。 
           
          オーディオで「いろんな音を楽しむ」上で、買って良かったと思う。 
          オリジナルとは違う音になったとしても、これはこれで楽しい。 
           
          ただ、家庭用のスピーカーで、増強された低音をぶち込んでやると、ヤバイ気がする。 これで遊ぶ時には、PA用の「SRスピーカー」を使う必要がありそうです。 
           
           
    
        
        
          
            
               
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                  《  MP3プレーヤーの 「SRS WOW」 との比較  》 
                   
               
               ヘッドフォンステレオ(MP3プレーヤー)の中には、SRS WOW(または SRS WOW HD)が搭載された機種がある。 
               
              これも、低音域の増強補正と、高音域の倍音を作り出す機能があるハズ。 
              小型のヘッドフォンで快適に聞く目的で SRS WOW で補正された「MP3プレーヤー」の音を、そのまま、大きなスピーカーで再生させると、どうなるか?? 
               
              これが、意外と使える。 
               
              「ピュア・オーディオ」というより、「原音に忠実」という考えを捨てれば、何でもアリになる。 このほうが面白い! 
               
              エンハンサーは、用途は違いますが、これに近い部分があるような気がします。 
               
              
                   
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